タカミネ ギター LTD-2006 GUITAR 修理

Heart to Heart のJames さんの愛機 TAKAMINE フォークギター LTD-2006を
預かりました。
長年使用していた愛器ですが、ピックガードが貼ってない部分に、大穴が
開いてしまいました。何年も前から、どんどん大きくなってきた穴です!!

↓ でかっ!!
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しかし良くここまで大きくなったもので、どれだけ連日酷使されていたか解ります。

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穴だけなら演奏に問題はないのですが、プリアンプCPT-1が壊れたそうで
音が出ない!

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このプリアンプは珍しい真空管駆動で、しかも6Vバッテリーで動くらしい。
cool tubeと言って、フィラメントが赤く点灯しなくても作動するとのこと。。

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James さん、このcool tube soundが大変お気にいりのようでしたが、
音が出ないのではしょうがありません。
製造元のTAKAMINEに修理依頼したところ、CTP-1 CTP-2と2種類ある真空管アンプは
既に廃番となっており、修理も不能と言われたそうです。

落胆して、しまいこまれてたギターですが、”壊してもいいなら私がTRYするよ?”
二つ返事で承諾したので半月前に預かったとです。

ギターの大穴は、当ギタークラブKFCメンバーに、青◎ギター工房 さんがいるので
任せるとして、アンプは私が・・・
(青◎ギターさんは、日本人初のロバート・ベンギタースクールの卒業生で、
卒業後はそのままスクールで講師もやっており、お茶の水界隈の楽器屋さんは
彼の工房に修理を依頼するほどのルシアーです)
弱電の技術者だった私は、修理専門の会社もやっていた事もあり、現在も何かしら
預かってはバラして修理しています。

最初はギター本体のマイク、配線の取り廻しに異常がないか確認。
ギター自体の配線は問題ないので、青◎ギター工房さんへボディー修理依頼。

いちよう私からも確認の意味でメーカーのタカミネさんの技術の人に電話。
“そうなんです、廃番となっていて修理不能です、後継機CT4-DXのお求めを・・”
CT4-DXは真空管式ではありませんので却下。さーて、メーカーが治せないのを
確認したので、いよいよ修理開始です!!

↓ 壊してもしょうがない・・という覚悟ですから気は楽です。
それでも慎重に・・・

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アナログ時代なら、コンデンサとか抵抗とかトランジスタのパーツの交換も容易
でしたが、既に15-20年前頃には、全て基板ごとの交換という修理方法に。
パーツ小さすぎて一つ一つなんか交換できません!

まずは内部を清掃・・・
基板のプリント配線の切断の有無を目視で確認。一見悪そうな所は見あたらず。。。
各コネクター部分の接触の確認。
各接点部へ接点復活剤を しゅーしゅー っと。
真空管12AU7Aはフィラメント断線していないのですが、いちよう新品と交換。

以上の作業を慎重に数日間の時間をかけて行いました。
さていよいよ通電!!

うんともすんともひゃーぁともいいません・・・
ちょいと手には負えそうもないので。。。。

ここは例のMr.Mini Drumさんの手を借りる事に。
そうです、彼は当社忘年演奏会で毎年自作のミニドラムで大迫力の演奏をしてる人。
一貫して弱電の技術畑を歩んでいる彼は、まだ現役の修理サービスマン。
測定機材も持っているし、私よりスキルもあるらす!!

当社で活躍中のお天気ライブカメラや、本支店で流している
デジタルサイネージの設置には多大なアドバイスをもらっています。

宅急便で送ったら、その翌日には”治りましたよぉー! ”
はやっ!!
流石ですねー、信じられません!!
ギターの修理が終わって、戻ってくるのが楽しみです。
Jamesがどれほど喜ぶことやら !!

さて、今年も当社忘年大演奏会? が例年通り11月29日(土)@ロイホで行われます。
昨年同様、1部 17:00-19:00 2部 20:00-22:00 の入れ替え制。
各140名分しかお席がありませんので毎年すぐ満席となってしまいます。
予約開始しましたら、皆様にご案内致します。まもなくであります!!

この忘年演奏会では、Jamesの愛器 TAKAMINE ギターが聞けると思います!!!